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唐招提寺金堂修復事業に参加しました [文化財]

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 唐招提寺金堂修復事業に参加しました。三和士(たたき)の仕上げ作業です。
  
 人員は約50名くらい、奈良県内の大学生を中心に一般の方もいらっしゃいました。

 集合時間に唐招提寺に着くと、担当の大学院生から「現在四時間遅れで作業をしています。」と言われ、びっくりしましたが、予定通りの午後一時くらいに作業を開始しました。
 
 金堂内は何もなく、ただ須弥檀があるだけでした。私たちは業者の方がある程度固めた床の砂をさらに踏み固める作業を行いました。使う道具はこれです。↓
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 始めのうちは、感覚がつかめず、みなさん上手くできていませんでした。けれども、一時間くらい作業をしていると、だんだん平らにできるようになってきました。この時、私は明日のことが心配になりました。筋肉痛が・・・。

 狭い堂内で作業をしていると、知らない人同士でもすぐ話せれるようになります。気がつけば、他大学の方と友人のように会話をしていました。唐招提寺の僧侶の方ともたくさん話しました。

 午後三時、休憩時間です。この時間はみなさん、普段は撮ることのできない堂内の写真や作業風景を撮っていました。

 その後、作業が再開され、業者の方が下準備を終えたばかりの所を踏み固めました。ここは、本当に大変でした。ふわふわ感が今までの所と違うのです。いくら踏み固めても固くなりません。時には、リテイクを言われることもありました。

 作業開始から四時間、午後五時になり作業は終了しました。担当の方は「最初はみなさん上手くできず、終われるのか心配でしたが、休憩を終えた辺りからかなり良くなりました。次回も三和士が必要になった時はよろしくおねがいします。」と評価されました。

 今回の作業はボランティアでしたが、お礼の品をもらいました。一つ目は、作業に使用した突き棒です。上に写真があります。持ち手の部分に唐招提寺修復の焼印が押してあります。二つ目はスタッフガードです。これは説明のしようがありません。スタッフカードです。

 今回の作業は、何百年に一度の作業で、日本の伝統技術を体験できるものでもありました。私が踏み固めた上に、仏様が鎮座なさるとはとても光栄なことです。私が担当した箇所は御本尊の後ろと須弥檀西の部分です。何かの機会で唐招提寺を訪れる際は私たちが行った箇所を見てください。きれいに仕上げ、未来に残せるものとなっています。

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 工事中の金堂内。
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 ここに御本尊が乗ります。
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 業者の方々が踏み固めの準備をしてくれています。
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 東側の天井です。天井画が描かれています。
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