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文化財学科の宿命 [文化財]

 私の所属する文化財学科は「路頭」に迷う学科だそうです。

 「路頭」と言っても、研究のためです。

 文化財は部屋の中にあるものではありません。現場にあるものです。寒い冬や暑い夏であっても、自分の足で現地(明日香、平城宮、京都など)へ行かなければなりません。時には県外や国外へも・・・。現地・現物主義です。ここが史学科と大きく異なる点です。

 移動手段も現地では徒歩が好まれます。地形を読み取り、足元に広がる遺跡を直に感じなければなりません。また、いわゆる表面採集も行う場合もあります。そのため、暇なときは西大寺周辺を2時間くらい散歩をしています。

 研究テーマが大雑把すぎても「路頭」に迷います。具体性のあるテーマで研究をしなければなりません。例えば「法隆寺」というテーマで研究をしようとします。しかし、「法隆寺の何を研究するのか」ということが決まっていません。法隆寺と言っても様々な研究対象があります。建築・造法・仏像(釈迦、阿弥陀、薬師、百済観音、救世観音など)・史料(縁起・資財帳・歴史)・信仰(時代・対象など)など対象物が多すぎます。「法隆寺の五重塔」と言っても、仏像・建築・歴史などがあります。「法隆寺五重塔の塑像」なら良いそうです。

 私も現在の研究テーマは「大字・小字から見る藤原京の寺院構成」です。来年の3月くらいまでこのテーマで研究活動をするつもりです。
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